BLといえば…ボーイズ・ラブというのが最近認知されてきました。
しかし!ボーイズ・ライフという読み方をして人気を博している漫画『佐々木と宮野』をご存知でしょうか?
本作品は、2022年テレビアニメ化され、2023年2月17日にアニメ映画が公開されました。
本作品は簡単に言うと、ある男子高校の日常を描いたマンガなのですが…
その卒業編として長編アニメ映画が公開されたのです。
(『男子高校生の日常』とは違います。)
同時上映として、スピンオフ漫画の『平野と鍵浦』のミニ映画も上映されています。
私はボーイズ・ラブも読みますが…この作品は、BLマンガとは全く違う魅力を持っているのです。
BL漫画は好きじゃない。
という人にもオススメな、ボーイズライフ漫画です。
ただのピクシブ漫画と侮るなかれ!
今回は『佐々木と宮野』の魅力をご紹介します。
『佐々木と宮野』とは?
『佐々木と宮野』春園ショウ:著(KADOKAWA)
2015年から連載していた『佐々木と宮野のちょっとした話』を改題。
ジーンpixivで連載中の、ボーイズライフコミックです。
2023年3月18日現在で、9巻まで発売されています。
あらすじ
主人公・宮野由美(よしかず)は、男子校1年生。
彼にはある秘密がある・・・。
それは、腐男子であること。
ある日、彼は上級生に絡まれているクラスメートの姿を見て、思わず助けに入ろうとするが、
そこへ佐々木という2年生が通りかかり、宮野の代わりにクラスメートを助けてくれる。
その背中がカッコいいと憧れを抱いた宮野。
その後、佐々木と再会し、お礼や怪我の具合を話していると
「みゃーちゃんはかわいいね、俺と付き合わない?」
と佐々木にからかわれてしまう。
自分にBL的展開はいらない!と拒否をするも、佐々木とBL漫画の話をするのは楽しい宮野。
そんな宮野の表情や行動をかわいく思う佐々木。
2人の関係性の行方が気になりますよね。
2人を中心とした男子高校生の日常を描いた漫画です。
主要人物
宮野由美(よしかず)
1巻では高校1年生。腐男子。
佐々木と出会ったことで、BL漫画を貸したり語ったりする相手ができる。
「俺にBL的展開はいりません!」
と、趣味としてBLが好きだが、性的指向は女性。
童顔で身長が低いことがコンプレックス。
佐々木秀鳴(しゅうめい)
1巻では高校2年生。オレンジの髪にピアスを開けている。
宮野と出会う前は、学校がめんどくさかったが、宮野と話すようになってからは毎日登校している。
「みゃーちゃんは可愛いねぇ、俺と付き合わない?」
などと宮野に思わせぶりな態度をとっている。
平野によくテスト前に勉強を教えてもらっている。
平野大河(たいが)
佐々木の同級生。
寮生で、寮の同じ部屋の鍵浦とは良好な関係を続けている。
風紀委員会に所属しているにも関わらず、金髪にピアスを開けている。
彼曰く
「反省文を出せば免除してもらえる」
らしい。
暮沢丞(たすく)
宮野の同級生。
上級生に絡まれていたクラスメート。
(理由は小説版『佐々木と宮野 1年生』に書いてあります。)
彼女一筋で、彼女とデートの予定が入るかもしれないからという理由で、クリスマス会を断ることも。
彼女のためなら女装すらも厭わない。
宮野とBLマンガの情報交換もしている。(もちろん彼女のため)
田代権三郎
宮野の同級生。
天然でアホな子なのに、意外と鋭いことを言う時もある。
良い奴。
卓球部に所属している。
2巻以降はあと数名登場人物が出てきますが、みんな基本いい奴です。
ぜひ本編やスピンオフマンガでお楽しみください。
『佐々木と宮野』ってBLマンガなの?
これはBL(ボーイズ・ライフ)マンガです。
2人とも(おそらく)性的指向は女性。同性愛者ではありません。
ここが注目ポイントだと思うのですが、
異性愛者を描いた異性愛マンガではなく、同性愛者を描いた同性愛マンガでもない立ち位置にあるのが本書だと思います。
どちらか一方に偏る必要はないのだ。
同性であれ異性であれ、好きになった人が自分の好きな人!
そう堂々と言えるような雰囲気のあるマンガです。
『平野と鍵浦』について
佐々木の友人として登場する平野。
そして彼が可愛がっている寮の同室の後輩くん・鍵浦の日常を描いたマンガです。
後輩くんはバスケ部で早朝練習があるのに、早起きが大の苦手。
毎朝、平野先輩に起こしてもらっています。
平野先輩の無条件の優しさに惹かれていく鍵くん。
果たして彼の恋の行方は・・・。
『佐々木と宮野』テレビアニメと映画について
テレビアニメ「佐々木と宮野」
2022年1月より放送されていたテレビアニメ「佐々木と宮野」は全12話です。
原作ファンにたまらない、あの初々しい場面で最終話を迎えています。
Blu-ray &DVDも発売されており、特典も充実しています。
アニメの作画や構成についてですが、作画は原作に近い形で描かれているため、原作ファンも大満足なのではないでしょうか。
また、構成ですが・・・こちらもまた原作通りに進んでいくのでマンガで読んでいたキャラクターたちがそのまま動いているように感じられます。
再放送もされており、録画しているにも関わらず、再放送も全て視聴しました😁
「映画 佐々木と宮野ー卒業編ー」について
2023年2月17日に公開された「映画 佐々木と宮野ー卒業編ー」ですが、佐々木先輩の受験、そして卒業までが映画になっています。
マンガファンがSNSで興奮していたであろうあのシーンは、果たしてあるのでしょうか?
本作品は同時上映として「平野と鍵浦」が短編映画として作られています。
今までアニメに登場していなかった鍵浦、そして平野と鍵浦の寮生活について描かれているのでぜひチェックしておきたい作品ですね。
大画面で4人のキラキラしたシーンが見られるというのも魅力ですが、なによりも第1週から配布される特典も魅力ではないでしょうか。
(こちら転売禁止なので、転売ヤーの皆さんは間違って高額で転売しないようにお願いします。また、売ってあっても買わないようにしましょう。)
3月18日現在は、5週目特典として「原作者・春園ショウ先生描き下ろしサンクスカード」が配布されています。
ぜひ、気になっている人は劇場まで足を運んでみてはいかがでしょうか?
『佐々木と宮野』の魅力
私の思う『佐々木と宮野』の最大の魅力は、
同性愛を強調せず、2人の自然体な様子や距離感が縮まっていく様子を描いているところだと思います。
本書はあくまでもボーイズライフマンガなんですね。
だから男子校に通う生徒たちの日常の中の一つとして、佐々木と宮野の関係性が描かれているという自然さが、本作品が支持される理由ではないかと思います。
また絵のタッチの綺麗さも女性ファンを魅了しているように感じます。
春園先生のブレない作画が、物語の美しさを強調しているように思えます。
さらに!
4コマならではのギャグの絶妙さやタイミングの素晴らしさも魅力です。
ギャグにだけ走るでもなく、4コマだからといって笑いの面白さにばかり落とすのではなく、クスッと笑えたり感心したりできるのも、本作品に飽きがこない理由ではないでしょうか。
ちょっと抜け感のあるキャラクターたちの感じも大好きです。
まとめ
『佐々木と宮野』は新たなBLマンガの形だと思います。
恋愛に偏らず、日常マンガのみになることもなく・・・新しいジャンルを切り開いたマンガだといっても過言ではありません。
同性愛者を描いたマンガは好きじゃないけど、興味はある。
そんな人はまず、宮野にBL談義を聞くような気持ちで本作品を読んでみてはいかがでしょうか?
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