お笑いコンビ、キングコングの西野亮廣さんをご存じでしょうか?
お笑いでも映画「えんとつ町のプペル」でも有名ですよね。
最近ではオンラインサロンの運営や、NFTの販売もされています。
今回は、西野亮廣さんが書かれた生きるための説明書『夢と金』を紹介します。
夢と金
『夢と金』概要
「まえがき」より
「夢か?金か?」という議論をキミのまわりの連中は繰り返すだろう。
耳を傾ける必要はない。あんなのは全て寝言だ。
「夢」と「お金」は相反関係にない。僕らは「夢」だけを選ぶことはできない。
「お金」が尽きると「夢」は尽きる。これが真実だ。もしも、キミの両親や学校の先生が「お金の話をするな。はしたない」と言ったなら、彼らのことは軽蔑した方がいい。
もしも、貴方が子供達に対して、そのような言葉を過去に一度でも吐いたことがあるのなら、猛省し、子供達に正面から謝罪した方がいい。
日本の「自殺率」「自殺の原因」「犯罪の動機」を見ると、それがいかに畜生道に落ちた言葉なのかが分かる。
貴方の言葉は、自殺と犯罪の後押しだ。
貴方の言葉は、「夢」を殺す作業だ。なぜ、貴方は夢を諦めた?
なぜ、貴方は他人を妬む?
なぜ、いい歳して不毛なアンチ活動に励む?
答えは分かっているだろう?
だったら、なぜ、それを子供達になぞらせる?逃げるな。
今、この国に足りていないのは『希望』だ。
希望をもつためには、夢を語り、「お金」を学ぶ必要がある。
子供は勿論、子供に背中を見せなければいけない大人もだ。「金の話ばかりしやがって」と言うのなら、分かった。
だったら、僕よりも大きな夢を語り、行動している人間を連れてきてくれ。
それができないのなら、話を聞いて欲しい。
耳障りの良い話はしない。
夢を繋ぐ為の本当の話をする。80分あれば十分だ。西野亮廣(キングコング)
Amazon 公式サイトより
『夢と金』感想
読みやすく分かりやすい指針
本書は、キングコングの西野さんが書かれた、現代人に送るお金の本です。
彼自身の経験をもとに書かれていること、口語体で書かれていることで、ひじょうに分かりやすい実用書になっています。
『夢と金』は机上の空論や、努力論、きれいごとなどはほとんど(まったくといっていいほど)書いていません。
完全に実用書なのです。
今までの価値観や考え方を信じて生きてきた人達を否定するような描写も出てきます。
自分の脳を直接殴られたような感じもするので、プライドが高い人は注意が必要です。
これからを生きていく人たちが勘違いしている夢と金の関係性や、それらに対する考え方が書かれています。
一つ一つを丁寧に噛み砕いて、時には例を上げ、図を用いながら書いてあるので、中高生以上から読むことができます。
この点が、私が本書に対して分かりやすい!と思った一つです。
大人が読んで分かりやすいもの、一部の人が読んで面白いと思うもの、そういう本は数あれど、
中高生から大人まで読みやすく、将来の役に立つ本というのはなかなかありません。
これからの社会を担っていく10代や20代に向けて書いてあることで、西野さんが日本の将来を考えていることがわかって、読んでいて優しい気持ちになりました。
夢に対する誤解
夢というのはないとダメだと思っている人、多いと思います。
本書は、そんな夢がないと思っている人たちに向けてもメッセージを書いてくれています。
そもそも…大人はよく
「夢を持とう」と言ったり、
「夢みたいなことばかり言わないで現実を見なさい」と言ったり、
意見が変化します。
本書を読むと、そんな言ってることが変化したり、言うことと考えていることが違ったりする大人の
考え方を一新させることも書いてあります。
夢って、知らず知らずのうちに自分で封じ込めてしまっていたんだ。
お金が原因で見れなくなっていたんだ。
そんな当たり前のことを突きつけられました。
お金さえあれば…そう思っていいのだ!
夢を叶えるために、お金を生み出す仕組みを作るために考え続けることが大事なのだと再認識しました。
そう思って読んでいくと、お金に対する誤解が邪魔していたことに気付いたのです。
金に対する誤解
本書の前書きにも書かれていましたが、
・お金の話をするのはいやらしい
・お金のことばかり考えるな!
・お金よりやりがい
そんなことを考えている人が、日本には多いような印象です。
先日参加した講演会でも
「お金の話をしたら、いやらしいかもしれませんが・・・」
と最初に断ってからお話しをされていました。
お金って、いやらしいものなのかな。
生活する上で、人が生きていく上で最低限必要なものだと思うんだけど…。
どうして、お金=いやらしい。がめつい。みたいな印象なのだろう。
時代劇でも、お金にがめつい人は悪い人で、
清貧という言葉があるように、貧乏な人は優しくてお金に頓着しない人。
そんな描かれ方をします。
ほんとうにそうでしょうか。
本書では、貧乏は人を殺す。
というようなことが書かれています。
お金がなければ人は強盗をしてしまったり、会社が潰れてしまったり、果ては自死を選んでしまったりするのです。
たしかに、お金さえあれば・・・ということってありますよね。
お金は命の次に大事と言っても過言ではないのです!
本書は、日本人が心の奥底になんとなく持っているお金に対する誤解を、分かりやすく解いていってくれます。
『夢と金』がオススメな人、オススメできない人
まとめ
夢は見るだけでなく叶えてこそ!だと私は思っています。
だからこそ、本書は心や脳に響くものばかりでした。
本書は、夢と金の関係性だけでなく、日本が遅れているお金に対する考え方を一新させてくれます。
また、NFTやクラウドファンティングといった新しいお金を集めるものについての使い方も書いてくれています。
しかも彼自身の実体験に基づいたものなので、とても実用的で分かりやすいです。
西野亮廣さんだからでしょ?
と思う人もいるかもしれませんが、そんなことはありません!
私たちのような一般人でも応用できるようなことが随所に書かれています。
とにかく一度、読んでみることをオススメします。
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