クリスマスシーズン。
年末年始。
家族や恋人について考える人も増えていくのではないでしょうか?
リア充爆発しろ!
と思っている人も…いたりいなかったり。かもしれませんね^^;
ところで、みなさんは【結婚】について、考えたことはありますか?
もしかしたら、既婚者の方もいらっしゃるかもしれませんが……
婚活したことある人もしたことがない人も、婚活というものに興味あるのではないでしょうか。
私も結婚…婚活に興味を持ち、婚活アプリを利用して出逢い、結婚したうちの1人です。
今回は、婚活サバイバーだった私が、読んで面白かった婚活小説を3冊ご紹介します!
![](https://cotononebook.com/wp-content/uploads/2022/12/couple-2162950_1280-1024x682.jpg)
結婚や自分の生き方について考え直す婚活小説『傲慢と善良』
『傲慢と善良』
辻村深月:著
朝日新聞出版
刺さった言葉
《うまくいくのは、自分が欲しいものがちゃんとわかっている人です。》
《自己評価は低いくせに、自己愛が半端ない》
![](https://cotononebook.com/wp-content/uploads/2023/06/image_picker3360774232609864113_400x400-150x150.jpg)
刺さる〜
でも、こういう刺し方、大好きです!
あらすじ
西澤架が婚活アプリで出会い、婚約を決めた坂庭真実が突然姿を消した。
彼女はつい先日、ストーカーに遭っていると架にSOSを出していた。
心配だ。
しかし、警察には大人だから「事件性はない」と言われてしまう。
彼女の両親やかつて勤めた職場の同僚などに話を聞くも手がかりは全くない。
真実の周囲の人間の傲慢さと善良さに直面しながらも、架は自分自身についても考えることになる。
真実の身に何が起きたのか…。
真実の過去に何があったのか。
架は、真実の過去、そして結婚に向き合うことになる。
感想
西澤架のパートと真実のパートと分かれている理由が、真実視点の物語を読んだ時に分かりました。
婚活の難しさ、結婚と恋愛との圧倒的な違いが、辻村深月さんの文体で描かれているからこそ、厳しさの中に優しさが含まれている気がします。
結婚相手を選ぶことの傲慢さ、相手のためと思うことの傲慢さと善良さが、婚活経験者の心をえぐってきますが、そこが面白い!と思えてしまう作品です。
『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』のチエミと真実が似ているような気がしたので、この作品が気に入った方はぜひそちらも読んでみてください。
結婚に向けて突き進む!イヤミスありの婚活小説『婚活中毒』
婚活なのに、イヤミス☆
新感覚婚活小説!
『婚活中毒』
秋吉理香子:著
実業之日本社
あらすじ
イヤミス、どんでん返しを書く著者が描く新感覚の婚活小説です。
全4編からなる短編小説です!
![](https://www16.a8.net/0.gif?a8mat=3T6NIW+1Y965U+3LOM+1HN5LT)
![](https://www16.a8.net/0.gif?a8mat=3T6NIW+1Y965U+3LOM+1HN5LT)
理想の男
40代になって失恋した沙織は、母親から近所にできた結婚相談所の話を聞く。
長い階段を登った先にあったのは、こじんまりとした家。
沙織を出迎えてくれたのは、小太りの人好きするような笑みを浮かべた気さくな女性。
そこで最初に紹介された男性は、年収・見た目・気遣いなど全てにおいて理想の男性。
家に招待されると、料理も上手く、ますます彼が結婚できないことを不審に思う沙織。
どうしてこの人は結婚出来ないのだろう?
沙織は徐々に彼の過去に対する疑惑を抱き始め…。
婚活マニュアル
30代になり、周りも結婚しだしたことで、結婚を考え出した圭介。
婚活マニュアルを読み込んで挑んだ街コン(BBQコン)で、愛奈という美女とカップリングする。
しかし愛奈が良い子だったのはBBQコンと最初のデートだけ。
デートを重ねるごとに、圭介に対するプレゼントや食事などの要求や金額は高くなり…。
「結婚相手には、彼女のような人の方がいいのかもしれない」
圭介が出した答えは・・・。
リケジョの婚活
婚活を応援するテレビ番組の予告で、応募者に一目惚れしたリケジョの恵美。
テレビ番組の過去の放送やカップリングの傾向、男性のプロフィール…
全てのデータをもとに両親や彼への振る舞い、会話をシミュレーションして番組に挑む恵美。
果たして彼女は、狙っている男性を落とすことができるのか。
代理婚活
息子の代わりに婚活する代理婚活に参加した益男。
妻が気に入った女性の両親に会い、話をすると、家柄も良いことが分かる。
数日後、人気だった女性が息子の孝一に会いたいと連絡を受ける。
初めは乗り気でなかった益男も、相手方の母・久恵の振る舞いに惹かれてしまう。
そして、孝一が断ってくれと言ったことを隠しながら会う機会を作っていくが…。
感想
結婚相談所、街コン、テレビ番組に代理婚活とここ10年位で流行っていたものがすべて盛り込まれています。
結婚ってなんだろう。
結婚相手と恋愛相手との違いってなんだろう。
そんなことを考えさせられる小説でした。
ミステリーのように読めるものが多いので、恋愛小説が苦手で本書を敬遠していた人はぜひ読んでいただきたいと思います。
人生について考えさせられる婚活小説『人生のピース』
『人生のピース』
朝比奈あすか:著
双葉社
814円+税
あらすじ
中高時代から親友の大林潤子、水上礼香、児島みさ緒は朝活をしている。
家ではビオトープでメダカを育て、会社では社内広報を担当している潤子。ダメ男と縁が切れないみさ緒。そして、彼氏いない歴=年齢の教員・礼香。
34歳になった彼女たち。礼香がお見合いを経て婚約したことを聞き、みさ緒と潤子は結婚について考えるようになる。潤子は結婚相談所に再入会し、もう1人の親友・みさ緒はダメ男と縁を切る。
婚活する一方で、会社ではあるアカウントの存在が潤子の頭を悩ませることに…。
「結婚」とはなんなのか。
3人のたどる人生とは。
婚活を通して自分の人生観を振り返る婚活小説。
感想
潤子の例えが絶妙で面白かったです。
また、30代になったら結婚を焦らないと!という世間の「まとも」を沿って生きようとする彼女の姿に、身につまされる思いがしました。
結婚、恋愛、不倫……
これらは、かなりプライベートなこと。
それなのに、一般社会の当たり前が存在することの奇妙さ。
そして結婚したときに付いてくるのは、社会的地位だけじゃなく相手の家族もだということを、忘れがちだなと感じました。
まとめ
![](https://cotononebook.com/wp-content/uploads/2022/12/puzzle-1721592_1280-2-1024x517.jpg)
![](https://cotononebook.com/wp-content/uploads/2022/12/puzzle-1721592_1280-2-1024x517.jpg)
「結婚」という、かなり個人的なことなのに、今でも会社や世間では
「結婚しないの?」
という言葉を聞きます。
結婚=幸せ
ではない世の中で、
結婚していない=不幸せ
というのは、個人の考え方次第ではないでしょうか。
ちなみに、こちらで結婚後の夫婦について書かれた本を紹介していますので、ぜひ読んでみてください。
![](https://cotononebook.com/wp-content/uploads/2023/05/7_20230513_185010_0006-300x158.jpg)
![](https://cotononebook.com/wp-content/uploads/2023/05/7_20230513_185010_0006-300x158.jpg)
私は既婚ですが、当初私は結婚しなくてもいいかなと考えていました。
人生設計に結婚が含まれだしたのは、失恋から立ち直った頃だったでしょうか。
個人的に、1人で生きていく人生に不安を覚えたからだと思います。
今回紹介した小説の主人公たちは、周囲の意見に流されたり、結婚はするものと思っていたりすることが多かったように感じます。
皆さんが、今回の3冊を読んでどんな風に感じたか、コメントで教えてください。
あなたの素敵など読書ライフの一因となれたら嬉しいです!
コメント